トップ3チームによる争いの裏で、2025年も激戦の中団争いが繰り広げられていた。新たなる2026年シーズンの「中団トップ争い」はこれまでと同じ勢力図が維持されるのだろうか。
中団トップ争いを牽引するKCMG

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2024年に体制強化を施し、小林可夢偉と福住仁嶺のラインナップになって以来、中団トップ争いを牽引する存在にまで成長を遂げたKCMG。
2025年はトップチームと呼べるまでに飛躍したNAKAJIMAに後塵を拝すも、チームランキングは5位に。ただ、そのNAKAJIMAを退けてランキング4位を確保した2024年と比較すると、 チームとして停滞気味であることが分かる。
序盤戦はリアタイヤのデグラデーションに悩まされたが、R6富士で福住仁嶺が4位、R7富士で小林可夢偉が4位、R8SUGOで福住仁嶺が3位と大量ポイントを獲得。しかし、後に振り返ると2025年の表彰台はこの1回だけで、中団の中でも沈むことが多々あった。

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チームのストライカー的存在だった福住仁嶺の2025年と2024年の決勝レースリザルトを比較すると、差はより鮮明に見て取れる。
2024年は富士を制圧した坪井翔に唯一、対抗できる速さを示し、R7富士では強力なレースペースで優勝あと1歩まで迫った。それだけでなく随所で中団トップを争い、時にはトップ3チームの間に入って表彰台争いを演じた。
一方で、2025年に表彰台争いに絡めたのはR6富士とウエットのR8SUGOの2戦に留まった。ドライではトップ争いができるほどのレースペースはなく、PPを取れなかったことを含めて、全体的に2024年のような勢いは見られなかった。
2026年は体制を一新し、山下健太とカッレ・ロバンペラを迎え入れる。後者は実質フォーミュラ初参戦ということで序盤戦は苦戦が予想され、チームとしては挑戦的なシーズンになる。その中で山下健太がエースとしてどんなパフォーマンスを見せるのかが焦点となりそうだ。
安定のCERUMO、低迷のKONDO

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ランキング6位のCERUMOとランキング7位のKONDOは1つ違いのポジションでありながら、対照的な悩みを抱えている。
まず、CERUMOは安定したリザルトを連発して中団トップ争いに加わっているが、どこかで1発速さを出す見せどころが欠如している。
2025年は阪口晴南の活躍が目立ったCERUMO。3回の5位をはじめポイント獲得を量産したが、表彰台を争うことはできなかった。チームメイトの大湯都史樹も堅実にポイントを積み重ねたが、同様に目立つパフォーマンスはなかった。

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続いて、KONDOはシーズンどこかでトップチームに匹敵する速さを示すが、安定感が欠如している。
2025年を振り返ると、山下健太がR4もてぎでPP獲得 (決勝レースはピット作業ミスでタイヤが離脱して後退) 、R5APで3位と存在感をアピールしたが、それ以外は中団トップどころか中団の後方に沈むことが基本であった。
2026年、CERUMOはラインナップを維持。KONDOは一新され、おそらくジャック・ドゥーハンとルーク・ブラウニングの起用が濃厚だ。成熟した進化が結実するのか、それとも血気盛んな海外若手が新風を吹き込むのか。勢力図が揺れ動く何かに期待したいところだ。
激戦に加わる準備ができたROOKIE

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中団トップ争いに新たな刺客が名乗りを上げそうだ。それがROOKIEだ。大嶋和也が創り上げた富士を拠点とするチームは、既に中団トップを争えるパフォーマンスを各所で示している。
2025年に引退した大嶋和也は3回の6位をはじめ、7回の入賞を実現。ダウンフォースを削る富士でも、ダウンフォースを求める鈴鹿でも、またSUGOやもてぎでも速さを見せた。
残念ながら大嶋和也は予選で中団に沈むことが多く、追い上げのレースが定番化していた。そこで1発の速さに定評がある福住仁嶺がドライブするとなると非常に驚異だ。
12月の鈴鹿テストではSession4でトップタイムを記録し、全体のセッションを通しても上位につけていた。まだ安定したパフォーマンスが課題ではあるが、中団勢で最もポジティブな要素があるチームとも言える。
より激戦の中団トップ争いに期待!

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中団トップ争いに身を置きながら、視線の先に優勝を狙うチームたち。事実としてCERUMOは6年、KONDOは4年も優勝から遠ざかっており、KCMGとROOKIEに関しては勝利がない。
とはいえ、これまでもシーズンのどこかでは中団トップ争いのチームにも優勝のチャンスが巡ってきた。ドライバーラインナップを見ても、上記4チームはいずれも勝利を掴める実力を備えている。あとは、それを遂行できるだけのパフォーマンスを発揮できるかどうかだ。
上記の4チームに加え、テストで復活の兆しを見せたIMPULや、2025年は結果にこそ結びつかなかったものの存在感を示したB-MAXなど、サーキットごとに勢力図が複数のチームによってより大きく動く可能性も十分に考えられる。
2025年のF1で見られた中団トップ争いを彷彿とさせる超僅差の展開になれば、見ている側にとって面白くならないはずがない。



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