2022年のR8鈴鹿から続いていた、DANDELION、MUGEN、TOM’Sによるトップ3チームの連勝を30戦でストップさせることに成功した PONOS NAKAJIMA RACING。
その活躍から2026年は「トップ4チーム」として、一角を担うのではないかと囁かれている。今回はその可能性を検証する。
最重要課題は安定感

画像 / SF ZERO

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上記の1枚目が佐藤蓮、2枚目がイゴール・フラガの今季の決勝レースリザルトだ。
チームランキング4位のNAKAJIMAは、イゴール・フラガの1勝を含む5度の表彰台を獲得した。一方で、シーズンを通して見ると安定感に欠けている様子が伺える。
この「安定したパフォーマンスを継続できるかどうか」こそが、NAKAJIMAがトップ4チームの一角に加われるのかを左右する大きな判断材料になるだろう。
その背景には、① FPで好調でも予選では中団に沈んでしまう点、② 夏の暑い時期を苦手としている点、③ チーム全体でのミスが目立つ点、という3つの課題が挙げられる。
① FPの好調を予選に反映できず

画像 / SF ZERO

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まず1つ目は、好調なFPの結果を予選に反映できずに中団に沈んでしまうことについてだ。
NAKAJIMAはFP1またはFP2でタイムシートの上位に顔を並べ、実際に好感触を得ることが多い。しかし、予選に入ると状況は一変し、ライバル勢の伸びとともに相対的に中団へとポジションを落としてしまっているのだ。
中団スタートを強いられた結果、トレイン状態でのレースを余儀なくされ、順位を上げられずにいるということだ。
R5オートポリスでは、佐藤蓮が予選10番手から決勝4位入賞を果たしたが、SCのタイミングによる恩恵を受けたことが大きかった。
R10-11-12鈴鹿では、ようやくFP1、予選、決勝と随所で一貫してパフォーマンスを示すことができた。2026年に向けては、同様に高次元での安定感が求められるだろう。
② 苦手な夏を克服できるか?

画像 / 日本レースプロモーション (JRP)
次に2つ目は、夏の暑い時期 (暖かい時期) を苦手としていることについてだ。
NAKAJIMAは今季も開幕の鈴鹿をはじめ、秋の富士、冬の鈴鹿では上位で速さを見せたが、それ以外のラウンドでは苦しい戦いが多かった。
とはいえ、常にどうにもならない状態にあったわけではない。R3もてぎではイゴール・フラガが3位を獲得し、R7富士では佐藤蓮がトップ争いに加われるポテンシャルを示した。
今季に限らず、夏場に課題を抱えてきたNAKAJIMAにとって、気温や季節に左右されない安定感を手にすることができるのかが鍵となるだろう。
③ 多発中のミステイク

画像 / 日本レースプロモーション (JRP)
最後の3つ目は、ドライバー、チームともにミスが目立つことについてだ。
2024年はR8鈴鹿で2番手を走行していた佐藤蓮のピット作業ミス (タイヤ脱落) など、複数のレースを失っていたが、今季もミスは完全には解消されていない。
佐藤蓮は、R4もてぎでピットミスにより後退、R7富士でSC中にオーバーランを喫してペナルティ、R8SUGOでスピンを喫してDNF。
イゴール・フラガは、R1鈴鹿のレコノサンスラップでクラッシュして決勝はピットスタート、R7富士はSC中に大湯都史樹に追突してしまいペナルティ。
ルーキーのイゴール・フラガは致し方ないにしても、4年目の佐藤蓮は2年連続で秋の富士においてSC関連のペナルティを受けている。終盤戦に向けてはミスもなくなっただけに、チーム全体としてこれを継続したいところだ。
スピードスターの2人

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先日、鈴鹿で実施されたSF合同テストのラインアップを見る限り、NAKAJIMAは佐藤蓮とイゴール・フラガの両名を2026年も継続起用する可能性が高い。両者はいずれもアグレッシブさと純粋なスピードを兼ね備えたドライバーだ。
一方で、今季もタイトル争いを演じた坪井翔と比較すると、決定的な差も見えてくる。坪井翔もまたNAKAJIMA同様、中団からのレースが少なくなかった。
しかし、戦略やレースペース、ピット作業、スタートといった複数の要素を味方につけ、不利な状況下でも (トラブルを除けば) 確実にポイントを積み重ねてみせた。
課題を乗り越え、中団スタートからリカバリーできるチームへと進化できれば、NAKAJIMAはトップ4チームの仲間入りに留まらず、タイトル争いに加わる存在となることも夢ではないはずだ。
来季2026年、その変化を現実のものとできるのか。PONOS NAKAJIMA RACINGがどんな一歩を踏み出すのか、注目したい。



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