2026年はKONDOからIMPULに移籍し、2年目のSFシーズンを迎えるザック・オサリバン。12月の鈴鹿テストでは20号車のステアリングを握ると、各セッションで存在感ある速さを見せた。果たして、この復調の兆しは低迷期が続くIMPULの助けとなるのだろうか。
ルーキーシーズンは最高7位

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2024年はウィリアムズF1育成としてFIA F2を戦い、2勝を挙げた20歳のイギリス人ドライバー。2025年は主戦場をSFに変えたが、ルーキーシーズンは苦戦の時を過ごした。
開幕のR1鈴鹿こそ予選Q1を突破し、決勝レースも8位ポイント獲得と幸先のスタートを切ったように思えたが、それ以降は苦戦の連続。KONDOが中団トップを争うパフォーマンスがなかったことも大きいが、チームメイトの山下健太と比較しても、特に予選では9-3で先行を許した。
SFは国内サーキットを知り尽くした猛者たちが相手となり、トップチーム以外の立場で1年目から上位に並ぶのは容易ではない。それでも、ここまでの苦戦は本人にとっても想定外だっただろう。
とはいえ存在感も示した。R8SUGOではドライの予選で8番手を確保し、ウエットの決勝レースでも鋭くアグレッシブなドライビングを披露。最高位となる7位を記録した。
IMPULは屈辱のノーポイント

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本来であれば、ドライバーの実力ではグリッド前方を争えるポテンシャルをもつザック・オサリバン。だが、2026年をともに戦うIMPULは、2025年ノーポイントに終わった低迷中のチームであることを忘れてはいけない。
高星明誠とオリバー・ラスムッセン (怪我で序盤4戦を欠場し、R1-2鈴鹿は野中誠太、R3-4もてぎは小林利徠斗が代役) という2人のルーキーを起用したIMPULは、予選1発もレースペースもともに目立ったパフォーマンスがなかった。
SCのタイミングなどといった展開にも恵まれ、R5APやR8SUGOではポイント争いにも加わったが、あと1歩届かず。皮肉にもIMPULがシーズンを通して最も存在感を見せたのは、R3もてぎでSFデビューを果たした小林利徠斗のオーバーテイクショーに留まった。

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2025年に限らず、年を重ねるごとに成績が下降傾向にあるIMPUL。その最大の要因として「予選1発の苦闘」が挙げられる。
振り返るとSF23が導入された2023年からIMPULは予選1発に悩みを抱えており、その年は今をときめく平川亮をもってしても中団に沈むことが多かった。
予選1発で中団や後方に沈むことで、決勝レースも集団から抜け出せないパターンが王道化。富士では毎年、中団や後方からでも強力なレースペースを武器に挽回することがお家芸となっていたが、2025年は打って変わってレースペースでも苦しむこととなった。
予想裏切るまさかのテスト好調!

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IMPULの現状を踏まえると、ザック・オサリバンは移籍しても厳しい立場に置かれる可能性が高く、厳しい未来を覚悟せざるを得なかった。
しかし、12月の鈴鹿テストで初めてIMPULのマシンに乗り込むと、Session1の序盤からトップタイムを連発。最終的には7〜10番手に収まったが、予想を良い意味で裏切る速さを各セッションを通して見せた。
もちろん、あくまでテスト段階でありトップとの差も残るため、楽観視はできない。それでも、長年課題とされてきた1発の速さで輝きを放つ姿は復調を予感させるものだった。

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2025年のThreeBondのように、冬のテストで速さを示しながらも、開幕後はグリッド後方での戦いに落ち着く可能性も否定できない。
ただ、ザック・オサリバンからは20号車に対して、KONDO時代にはあまり聞かれなかったポジティブなコメントが寄せられている。少なくとも悲観的な状況に陥る可能性は低そうだ。
SF23導入以降、テオ・プルシェールの離脱やオリバー・ラスムッセンの欠場などが重なり、IMPULは4年間で12名ものドライバーを起用してきた。2026年は現時点で1台体制が見込まれるが、まずは腰を据えた安定した体制で臨みたい。



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