ThreeBond Racing は、2026年シーズンの SUPER FORMULA に参戦するドライバーを発表した。2年間チームで戦った三宅淳詞が離脱し、新たに小出峻を起用して1台体制で参戦する。
B-MAXから移籍の小出峻

画像 / 日本レースプロモーション (JRP)
新加入を果たす小出峻は、ホンダ育成として2022年にFIA F4チャンピオン、2024年にSFライツチャンピオンの称号を手にした存在。2025年はB-MAXでSFルーキーイヤーを過ごしたが、ドライバーズランキング16位と後方に沈んだ。
2024年からSFにおけるB-MAXは、ホンダ育成のルーキーを迎え入れるチームとして位置づけられている。ただし、1年で結果を残すことが暗に求められる状況にあり、2024年は木村偉織、2025年は小出峻が1年でシートを喪失した。
B-MAXは1台体制のため指標となるチームメイトがおらず、データも共有できない。ルーキーにとって厳しい環境であることは事実で、1年で評価を下すのは酷だと言わざるを得ない。

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そんな中でも存在感を見せた。デビュー戦のR1鈴鹿では予選Q1を4番手で突破すると、Q2では7番手を確保。決勝レースはフォーメーションラップでギアトラブルに見舞われて後退したが、スタートで7番手を守れていればダブルピットの恩恵を受けて5位だった可能性 (あくまでタラレバだが) があり、将来の飛躍を予感させた。
またR8SUGOでは、レースウィークを通して好調だった岩佐歩夢をはじめとするトップ3チームの面々を抑え、FP1でトップタイムを記録。肝心な予選ではQ1で足回りのトラブルが発生してマシンを止めてしまったが、ウエットの決勝レースでもレースペースが良かった。
このように最大のチャンスだった2レースを失った小出峻。マシン習熟という点では、まだ発展途上にある部分が見受けられるが、国内トップフォーミュラの舞台で通用する速さは証明している。今回シートを獲得し、少なくとも己の力を証明するチャンスを得られたのはポジティブだ。
開幕前の好調消えたThreeBond

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チームに焦点を当てると、ThreeBondは2025年チームランキング10位と後方を争うチーム。野尻智紀とMUGENで2度のタイトルを獲った一瀬俊浩エンジニアの加入や、2月の鈴鹿テストでの印象的な速さの影響で “ThreeBondが2025年のダークホース” との声も挙がったが、蓋を開けてみると好調の兆しは瞬く間に消えた。
その要因として、R1鈴鹿やR8SUGOのようなドライバーミスによるクラッシュもあれば、R4もてぎの巻き込まれるかたちでのクラッシュ、R6富士のピット作業ロス、R7富士のギアトラブルなどと様々な要素が挙げられるが、根本にあるのはパフォーマンス不足だった。
12号車はシーズンを通して、持ち込みのセットアップを外したり、オーバーステアが続いたりと課題を抱えていた。しかし、チームからリリースされたレポートやYouTubeコンテンツ、SFgoなどを見る限り、セットアップの感度や部品の個体差といったコントロールできない本質的な部分に行き詰まっているように伺える。
R11鈴鹿ではダブルピットの恩恵を受けるかたちとなったが、レースペースが良く10位でシーズン唯一の1ポイントを獲得。同じようにR7富士やR8SUGOなどでも中団で争えるレースペースを見せたが、なにしろ予選で後方に沈むことが常態化しているため、ポイントを争う位置まで辿り着かなかった。ただ、全体的にはレースペースにも苦しんでいた。
目指すはQ1突破と中団争い常連

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ThreeBondにとって2026年シーズンは、現実的にQ1突破と中団争いの常連に加わることが目標となるだろう。
チームの体制面では、監督は塚越広大、メンテナンスはクインゲルトと変らないが、リザーブドライバーに12月の鈴鹿テストに参加した荒尾創大を起用する。またトラックエンジニアに、2025年はKONDOで山下健太を担当した大駅俊臣エンジニアを招き入れる。一瀬俊浩エンジニアの去就も含めて気になるところだ。
ドライバーに速さがあっても、根本的な部分の改善ができない限り浮上は難しい。それでも、新体制でどんなパフォーマンスを見せるのかは注目点である。かつてテストで垣間見えたグリップ感を取り戻し、まずは中団勢に対して一矢報いたいところだ。



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